リ◯トカットについて解説します。落ち着くメカニズム、特徴や治療 / wrist cutting

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00:40 メカニズム
03:00 そのことで頭がいっぱいになってしまう
04:48 どのような人が多いのか
05:32 アピールではない
06:35 相手のペースに合わせて治療をする

今日は、「リストカット」で悩んでいる人とそのご家族の方に向けて、メカニズムから治療法を解説します。

リストカットをすると気持ちが落ち着く人が多いのです。
そのような人の特徴、メカニズム、治療についてお話しします。 
  
■メカニズム

日常の中で困りごと(成長の苦しみ、人間関係の苦しみ、勉強についていけない、集中できないなど)があるとき、正しい対処法は、人に相談したり愚痴を言うことで困っていることを外に流し、建設的な方向にアプローチしていくというものです。

この困り事をずっと自分で抱えてしまい、自分のことを責めてしまいます。
私が悪いのだ、できない私がダメなのだ、人付き合いがうまくいかないのは私が無礼だからだ、コミュニケーションが下手だからだ、などいろいろな理由で自分を責めてしまいます。

本当は、責めないほうが良いです。
ですが、人を責めるタイプの人もいれば自責的になる人もいます。

そして、自分を責めていくときに、あるタイミングでネットやテレビで覚えたリストカットをたまたまします。
やってみると、痛みなのか、血を見ることなのかそのメカニズムはよくわかっていませんが、なぜか落ち着きます。

悩んでいたのがスッと落ち着いて、冷静に物を考えられるようになります。
ですが、それで「よかった、よかった」とはなりません。

落ち着くのは一時的なもので、やはりまた不安になります。
そうすると自分を責め始め、また困るのでリストカットをしてしまいます。

そうしてまた落ち着く、という流れが止まらなくなってしまうのです。
やがて「困るとリストカットをする」というサイクルが出来上がってしまいます。

まるで依存症と同じようになってしまうというのが、リストカットをするメカニズムだと言われています。

■そのことで頭がいっぱいになってしまう

そのように言うと、本人は「そうなんですよ、困るとリストカットしなきゃと頭がいっぱいになって、家に帰ってスッと切ると落ち着くんです」と納得してくれると思いますが、ご家族は理解しにくいと思います。

どのように理解すれば良いかというと、例えば「お腹がすいた時」を思い出してください。

僕も、家に帰る途中に「ああ、ホントにお腹すいたなあ」と思いながら電車に乗ったりします。サラリーマンの方はよくわかると思いますが、お腹すいたなと思いながら電車に乗っていると思います。帰ったらあれを食べようと頭がいっぱいなわけです。
その時の感じと似ています。

アルコール依存症の人や、ギャンブル依存症の人が「今日は疲れたからお酒が飲みたい」「ああもう嫌だ、ギャンブルがしたい」と思っているときの感じと一緒です。

このように、それで頭がいっぱいになってしまうのです。
やれば落ち着くのですが、リストカットで解決しようとするのは「間違ったメカニズム」です。ですが、頭が覚えてしまうので報酬系ができあがってしまい、どんどんやってしまいます。
一度楽になった感じを覚えてしまうと、やめられなくなってしまいます。

■どのような人が多いのか

どのような人が多いのかというと、相談したり愚痴を言ったりできない人というイメージなので、よく言われているのは若い人です。女性が多いと言われています。

男性に比べて女性は言葉で解決したいということがあるのですが、それが苦手だとリストカットが起きやすいと言われています。

・国語力、しなやかな思考
国語力が弱い、しなやかに考える、柔軟な発想をすることが苦手。

・コミュニケーションが苦手

・経験、知識
社会経験や人生経験が足りなかったり、様々な知識が足りなかったりする人が多いです。
若いから仕方ありませんが。

■アピールではない

よく誤解されるのは、「アピールなのではないか」ということです。

腕の内側の目立つところでやって、「私は困っているんです」「メンヘラなんです」とアピールするためにやっているのではないか、甘えているのではないかとよく言われます。

それは誤解です。
アピールではなく、隠れてやっています。

もしアピールならば目の前で切ったりします。というか、アピールだったら最初にグチります。
アピールがすごい患者さんもいます。目の前で泣いたり叫んだり暴れて物を壊してしまう人もいますが、そういうことではありません。

リストカットは隠れてやりますので、アピールとは言えないのではないかと思います。
ただ、調子が良い時にそれをアピールのように見せる、ファッションのように扱うこともあります。でも原則は違います。

■相手のペースに合わせて治療をする

治療はどうするべきかと言うと、やはりカウンセリングが有効です。

相談や愚痴を言ったりすることができるような人になれば良いので、国語力やしなやかな思考やコミュニケーション力がつくようなことをやっていきます。

もともとそのようなことが苦手な人なので、こちらからついついアドバイスをしてあげたり、親も「こういう風に考えたら良いんだよ」と言いがちですが、教育過多になり育たなくなってしまいます。

本人のリズムに合わせてカウンセリングをする、本人が喋れるようになるように相手のペースに合わせてカウンセリングをしていくことが重要です。

そういうお子さんと話をするのは、親御さんも苦しいものです。
じれったくなっていろいろ言いたくなるのですが、そこはグッとこらえて、相手ができるようになるのをゆっくり待つことが大事です。
実年齢よりも幼いことが多いので、それを踏まえてコミュニケーションをしていきます。

一方で、「聞いてればいいんでしょう」ということで、相手に会話の主導権を投げっぱなしにして、こちらはひたすら我慢大会のように聞くだけということもありますが、もちろんそれは間違いです。
相手も会話が苦しくなってしまいます。

適宜アドバイスや話をしながら、相手がうまく会話が出来るようなリズムを作ってあげる。相手が話しにくい時は、うまく質問をして会話のリズムやペース、流れを作ってあげることが重要です。

自転車に乗る練習のイメージです。最初は補助輪をつけてあげたり後ろから押してあげたりします。
会話の中でそのようなことをしていきます。そうしているうちにだんだん喋れるようになってきて、補助輪なしでも大丈夫になります。
こういったことを目指す治療になるかと思います。

依存症と同じなのでやはりなかなか止められないことが多いです。
やってしまったときに、怒りすぎるのも良くありません。
「お前、またやっただろう!」とめちゃくちゃ怒る親御さんもいますが、それは逆効果になります。

アルコール依存の場合は絶対禁酒が大事ですし、ギャンブル依存ならば借金の問題もあるので絶対にやめなければいけません。性依存の場合は被害者がいるので絶対止めなければいけません。

ですが、リストカットの場合はそこまで大きい問題ではないので、ある程度は許容しつつ止められる方向にもっていくことが重要かと思います。

この辺のリズム感、スピード感、ペースの作り方のさじ加減は難しいです。
人によって違うので、これが正解というのはありません。うまいリズムや、固有の波の乗り方を覚えていくことが重要です。

今日は、リストカットで落ち着く人の特徴、メカニズム、治療について解説しました。

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 一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
                 早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介

『自己紹介』
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。

【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3版

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