【なぜ我が子が !?】凄惨な集団リンチ。遺族の27年、変わらぬ思いが制度を変える。87%の殺人犯が賠償金を支払わない現実を変えるには？

27年前、息子を10人によるリンチで亡くした兵庫県稲美町の高松さん。
傷害致死とされたこの事件、当時の少年法では最高で1年8カ月で少年院を退院、今も加害者たちが同じ地域に住んでいる。
同じ年に起きた神戸連続児童殺傷事件で「被害者の権利」がないことが浮き彫りになり、殺害された土師淳君の父守さんや高松さんは2000年に設立された全国犯罪被害者の会（あすの会）に参加し、権利確立に動いた。その結果、犯罪被害者等基本法の成立、刑事裁判への被害者参加制度、そして少年法の改正など多くの成果を上げてきた。
しかし、未だに解決しない課題、それが被害者の経済支援問題。犯罪被害給付金が最低額320万円から1060万円に引き上げられたものの、殺人事件の87%の加害者が賠償金を支払っていない現実がある。慶應義塾大学の太田達也教授は「刑に服したことで全て償ったと思う加害者がほとんど」だと話す。一度は解散したあすの会が2022年に再結成され、賠償金を国が立て替え国が加害者から徴収する制度や被害者施策を一元管理する「犯罪被害者庁」の設立を求めた。自民党プロジェクトチームの小泉進次郎元環境大臣は「犯罪被害者支援担当大臣」の設置を提案。果たして被害者支援制度は変えあるのだろうか？
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