抑肝散【イライラに有効な漢方薬。特に認知症の周辺症状で活用。精神科医が7分でまとめ】

Описание к видео 抑肝散【イライラに有効な漢方薬。特に認知症の周辺症状で活用。精神科医が7分でまとめ】

0:05 はじめに
0:26 抑肝散と漢方薬の特徴
0:56 イライラへの薬の選択肢と加味帰脾湯
3:10 抑肝散を検討する場面
3:31 場面①一般的なイライラ・緊張
4:08 場面②小児-10代のイライラ・易怒性
4:54 場面③認知症のイライラ・周辺症状
5:49 抑肝散の副作用・実際の使い方
6:37 まとめ

抑肝散は、不安緊張、特にイライラに効果を期待する漢方薬です。副作用の少なさから幅広く使われますが、特に児童思春期のイライラや認知症の周辺症状に対して用いられます。
精神科医が要点を約7分の動画にまとめています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)

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↓↓内容の詳細は下記になります。

(1)はじめに:イライラを改善する漢方薬「抑肝散」
心療内科・精神科の薬。今回は「抑肝散」についてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
この心療内科・精神科の薬の動画では、メンタル分野のさまざまなお薬についてご紹介をしています。
今回は、特にイライラに効果を見込む漢方薬「抑肝散」について見ていきたいと思います。

(2)抑肝散と漢方薬の特徴
まず、この「抑肝散」まとめますと、イライラも改善を図る緊張を和らげる漢方薬ということになります。
この「漢方薬とは」まとめていきますと、これはいわゆる生薬の組み合わせでさまざまな効果を出すことを見込む薬になります。
その中で、不安やイライラなどの精神症状の改善も期待できるものが複数あります。
効果はゆっくりで弱めではあるんですけども、副作用が目立たないということが特徴になってきます。
抑肝散は、イライラや緊張に効果のある(漢方)薬になります。

(3)イライラへの各種の薬と抑肝散
このイライラですけれども、いろんな薬を使うことがあります。
例としては、「抗精神病薬」、「気分安定薬」、(ADHDある方だと)「ADHD治療薬」、「抗不安薬」、そして「抗うつ薬」があります。そのうえで抑肝散を使うことがあります。
<抗精神病薬>
抗精神病薬は、本来は統合失調症に対して使う薬・精神安定を図る薬になります。
効果は強くありまして、イライラが強い時の頓服で使うこともあります。
一方で強い眠気などがあり、特に定期的に使うと生活への影響が出ることがあります。
<気分安定薬>
気分安定薬は、いわゆる躁うつ病の状態など気分の波に伴うイライラ等に使うことがあります。
定期的に使うことによって、イライラの予防を図るというところがあります。
ただ、この薬は効果は強い方もいる一方、副作用の負担感は気になる所です。
<ADHD治療薬>
ADHD治療薬は、ADHDがある方の衝動性に伴うイライラに対しては効果を見込むところがあります。衝動を減らすことで結果「イライラ」や「行動化」を防ぐ面があります。
ただ、これはADHDがない方だと効果は期待できず、ADHDの方に関しても副作用は出る事があります。

<抗不安薬>
抗不安薬は即効性がある不安を取る薬になりまして、人によってはイライラに対しても効果が出ます。
ただ、人によっては脱抑制といって逆にイライラが出てしまう方もいます。
依存の問題があるというところも弱点になります。
<抗うつ薬>
うつや不安障害に伴うイライラに関しては効果を見込みます。
ただし、人によっては逆にイライラが出て逆効果になることもあります。
あと、副作用や離脱、症状というところは心配があるところです。
<抑肝散>
これらの薬がある中での抑肝散ですが、これは緊張や不安を和らげる漢方薬になります。
効果はゆっくり弱めではありますが、副作用・眠気・依存などは目立たず、安全に続けられるというところがあります。

(4)抑肝散を検討する場面
まずは、一般的なイライラや緊張に使うことがあります。
続いて、小児から10代のイライラ・易怒性・怒りやすいなどで使うことがあります。
3つ目としては、認知症の方へのイライラや周辺症状に使うことがあります。
順番に見ていきます。
①一般的なイライラ・緊張
<一般的なイライラ・緊張に使う>
一般の場面ですが、まずは他の薬より安全に、漢方薬なので安全に始められる面があります。
そしていわゆる「西洋薬」と併用時に、悪影響は基本的にあまり目立たないとされます。
そのため、比較的使われる場面は多いです。
<実際に使われる場面>
まずはイライラが強い時は使うことが多いです。
あとは全般的な不安や緊張に使うこともあります。
そして、結果として「眠れない」不眠がある方に対しても使うことがあります。
②小児から10代までのイライラ・易怒性
<よく使う場面>
まずはお子さん・小児の方の夜泣きの場面。
また10代までの方の情動不安定やイライラというところ。
その中でも発達障害に伴うイライラ・易怒性・怒りやすさに使うことがあります。
<10代までで特に選ばれやすい背景>
まずは漢方薬なので、成長の影響をあまり気にしなくていいというところがあります。

そして2つ目としては、他の薬・抗うつ薬などが有名ですが、どうしても10代までだと副作用が目立ちやすい面があるので、漢方薬だと安全ということがあります。
3つ目としては、心理的抵抗感の少なさというところ。これはご本人さんにとってもそうでしょうし、ご家族にとっても同様です。
③認知症でのイライラ・周辺症状
<どんな症状に効くか>
全体的な話として、イライラや興奮というところに効きます。
あとは、ご家族への暴言や暴力という周辺症状に効くことがあります。
そして「他者トラブル」他の人への威嚇や暴力などに対しても効果を見込みます。
<抑肝散がよく使われる背景>
まずは高齢者の方が大半ですので、他の薬だと心臓など体への影響や副作用が目立ちやすいところがあります。
2つ目としては、デイサービスに通所している方だと、そこで対人トラブル・威嚇などが起こってしまうと、通所困難にしばしば直結してしまいます。
そして、家の大声や暴力に関しても介護困難にに直結してしまうことがあります。
なので現実的に必要とされる場面は少なからずあるということです。

(5)抑肝散の副作用と実際の使い方
<抑肝散の副作用>
基本的には少ないですが、「甘草」という成分が入っていますので、結果「むくみ」や「低カリウム血症」に注意が必要になります。
特に認知症・高齢の方に関しては、少しむくみには注意して見ていく必要があります。
<抑肝散の実際の使い方>
1日2から3回、原則は直前に使います。この薬は処方薬では粉のみになります。
効くまでの期間の個人差はありますが、ゆっくり効くのが原則のため、できる限り1カ月は経過を見ていただけたらと思います。
その中で確かに相性はありますので、1カ月見ても不十分であれば別の漢方薬や向精神薬を検討します。
そして、症状がどうしても不安定で「待てない」状況であれば、他の向精神薬を検討します。

(6)まとめ
今回は漢方薬「抑肝散」について見てきました。
抑肝散は不安やイライラの改善を図る漢方薬になります。特にイライラの改善によく使われます。
特に児童思春期や高齢・認知症の方においては、副作用が問題になることが多いですので、使われることが多いです。
その中でも、認知症においては、イライラなどの周辺症状がデイサービスの通所困難であったり、介護困難など、かなり大きなダメージに直結するために、必要な時があれば積極的に使用を検討するということになります。

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【解説者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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