日本キリスト教団六ツ川教会 ローズンゲン釈義黙想(2024/9/20)

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2024年9月20日(金)

【旧約聖書】
神は自ら天を広げ、大海の高波を踏み歩く。神は大熊座、オリオン座、プレアデス、そして南の星座を造られた。ヨブ9:8-9(協)

【新約聖書】
私たちには、唯一の父なる神がおられ、万物はこの神から出、私たちもこの神へと向かっています。また、唯一の主、イエス・キリストがおられ、万物はこの主によって存在し、私たちもこの主によって存在しています。Iコリ8:6(協)

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「ローズンゲン釈義黙想」は、日本キリスト教団六ツ川教会の会員向けのメッセージです。
日々、御言葉を聞くことができるように毎朝5時に更新します。
「公開」設定にしていますので、六ツ川教会の教会員でない方も、ご関心のある方はどうぞ自由にご活用ください。

釈義黙想の後に、呼吸と沈黙の時間があります。
ヨガのトレーニングから学んだ呼吸法のごく基本的な方法を取り入れています。
御言葉を聞き、呼吸と姿勢を整えて、良い一日の始まりとなりますように。
どうぞ今日も笑顔でお過ごしください。

使用しているテキストは『日々の聖句 Losungen2024』(ベテスダ奉仕女母の家出版部、2023年)です。全国のキリスト教書店でお求めいただくことができます。税込み1,400円です。

*ローズンゲンで指定された場所以外は、聖書協会共同訳聖書のテキストを用いています。

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 横浜のような都会に住むと、夜になっても空は明るいので、星空はそれほど綺麗には見えません。星も相当の明るさを持っているものしか見えないと思います。しかし人工的な光がない古代社会では、星空は綺麗に見えたでしょう。特に中東地域のように空気の乾燥したところでは、星はかなり綺麗に見えたはずです。まさに星は神秘的な存在です。本日与えられたヨブ記では、神さまがその星を造られたことが記されています。ヨブは言います。「神は自ら天を広げ、大海の高波を踏み歩く。神は大熊座、オリオン座、プレアデス、そして南の星座を造られた。」ヨブが様々な災難に遭ったとき、友人たちは因果応報の考え方で神さまから罰が下されたのだと、ヨブに説明します。しかしヨブがこのように星を神さまが造られたというのは、星とは神秘的な存在であって、その星をお造りになった神さまは、やはり人間にとって神秘であるというのです。神さまは私たち人間にとって神秘的存在である、だから、神さまの働きかけというのも神秘であり、謎なのです。神さまは人間の理解や、人間が操作できるようなお方ではないので、誰も神さまに立ち向かうことはできないというのです。

 パウロはコリント教会に宛てて、このように記していました。「私たちには、唯一の父なる神がおられ、万物はこの神から出、私たちもこの神へと向かっています。また、唯一の主、イエス・キリストがおられ、万物はこの主によって存在し、私たちもこの主によって存在しています。」神さまから万物が生まれたということですから、「唯一の父なる神」というのは、たくさん神的存在がいて、唯一の神がその世界の一部ではなく、全体を覆っているというのです。

 神さまは神秘的な存在です。謎です。その神さまがお造りになった世界も、本来的には謎です。人間がこうしたら世界はこうなるというような、単純なものではありません。ですから、因果応報でこの世を捉えるのではなく、人間の力では押しはかることのできない神さまを信じ、ただ天を見上げて生きるのが、私たち人間にとって、最も無理のない生き方なのかもしれません。

日本キリスト教団六ツ川教会牧師  桐藤 薫

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