【冬の味覚】カキが小ぶりに…生産量減 背景に長く続いた猛暑 「寒くなれば」今後に期待も

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カキがおいしい季節になってきました。今年は猛暑の影響で、カキが小ぶりで、さらに価格も高くなっているといいます。

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外はカリッと中はクリーミーなカキフライに、濃厚なだしがきいた炊き込みご飯。11月に入り、冬の気配が徐々に感じられる中、旬を迎えるのが“海のミルク”カキです。

お客さん
「今シーズン初めてです。ちょっと寒いくらいになったら『カキだ!』」

宮城県産のカキがウリの店「かき小屋 飛梅 神田西口店」。今、頭を悩ませているのが…

かき小屋 飛梅 神田西口店・砂原文人店長
「むきガキが高い。10キロで3万円ぐらい。仕入れもできないですよね、それだけ高いと」

カキの高騰です。通常、仕入れ値が10キロ2万円ほどの宮城県産のカキが、約1.5倍の値段に。鍋や炊き込みご飯などに使う「むきガキ」がまだ入荷できていないといいます。

かき小屋 飛梅 神田西口店・砂原文人店長
「もうちょっと安くなってくれるとお客さんにも届けやすくなるんですけどね」

産地ではなにが起きているのか。高騰の背景にあるのは長く続いた猛暑などによるカキの異変です。宮城県では海水温が例年より2~3℃高い状態が続き、カキの育ちが遅いといいます。

そのため出荷解禁は例年の1か月遅れ、サイズも小ぶりだといいます。

出荷量は5.1トンで去年の半分。入札額も10キロあたり約4万2000円と去年より1万1000円ほど高く取引されたということです。(※先月28日)

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異変はカキの生産量、日本一を誇る広島でも…

門林水産 門林一人社長
「夏が長かった。暑すぎるとカキが耐えられなくなる」

全国牡蠣協議会によると、宮城と同じく猛暑による海水温の上昇や食害などによって水揚げ量は例年より6割から7割減り、広島全体の生産量も去年の4割減になると予想されるといいます。

日本各地のカキを扱う鮮魚店では…

石毛魚類千城台本店 山田昌央店長
「去年よりは(カキの仕入れ値)高いですよね。20~30円、1パックで高い。もう全て(の産地)ですね」

それでも、売値は去年の同時期と同じにしているといいます。

石毛魚類千城台本店 山田昌央店長
「きついっすね、早く下がってほしいです」

しかし、それでもカキ好きはやってきます。話を聞いた男性は…

カキを買いに来た客
「こっちにするかで迷うんだよね」

値段の違う2種類のパックで迷っていました。

カキを買いに来た客
「奥さんに怒られちゃうからさ、あんまり気前よくバンバン買っちゃうと。こっちは何個だろ。1、2、3、4、5、6」
「安い方で! カキフライにする、絶対カキフライ」

カキを買いに来た客
「(カキ)大好きです。きょうは甘辛煮。これから楽しみ、季節的にカキが出回るのが」

各地で成長が遅れるなどピンチに陥っているカキ。

一方で気温さえ下がればサイズアップも望めるといいます。

福岡県糸島市の漁協では…

糸島漁業協同組合 鹿毛俊作業務課長
「今から寒くなればすぐグッと大きくなって、1週間でものすごく成長します」

光明は出荷を遅らせていた宮城県でも。宮城県漁協によると、出荷解禁を遅らせたかいもあって、小ぶりながらも身の入りは良くなっているといいます。

宮城県漁協によると、今シーズンは去年より70トンほど多い、920トンの生産を目指しているということです。

厳しい状況にある中、回復の兆しも見えてきたカキ。今年もぷりっぷりの“海のミルク”、楽しめるといいですね。
(2024年11月1日放送「news every.」より)

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