山岳ランナー・上田瑠偉　富士山に1日4回登頂のトレイルランでギネス世界記録

舗装されていない登山道などを走るトレイルランニングで活躍するプロ山岳ランナー・上田瑠偉選手。富士山の4つの登山口から4回登頂するタイムを競うギネス世界記録に挑戦しました。

雨宮帆風記者：
10時間台でのゴールでギネス世界記録の誕生を目指す今回のチャレンジ。ゴール地点では、到着を今か今かと待ちわびています」

舗装されていない起伏のある登山道を走るプロ山岳ランナー・上田瑠偉選手（28）。

世界選手権で優勝した経験もある上田選手が、今月13日午前5時前にギネス世界記録への挑戦のため、富士山5合目の富士宮口を登り始めました。

富士山の4つの登山口と山頂をつないだ一筆書きのルートを登り1日で4回登頂するチャレンジ。

ほかの山岳ランナーの参考記録、11時間53分44秒を切る10時間台でのゴールを目指しています。

総距離は57.06ｋｍで累積の標高は6772ｍ。

安定しない足場や低酸素などの過酷な状況の中、上田選手は一気に下っていきます。

そして午後2時過ぎ、ゴール地点の富士宮口に上田選手の姿が見えました。

記録は目標としていた10時間台も切る9時間55分41秒。

上田選手は涙を浮かべながらレースを振り返りました。

上田選手：
8合目以降が本当に辛くて、4回も登っているので腰や内臓も、すごく低酸素の中でダメージ受けました。最後はギリギリでしたけど、自分の目標を上回ることができて、達成感があります

その後、ギネス認定員によって確認作業が進められゴールから1時間後。

ギネス認定員：
それでは審査結果を発表します。富士山全登山ルートを走破した最速タイムは9時間55分41秒でギネス世界記録認定です。おめでとうございます！

審査の結果、正式なギネス世界新記録が誕生しました。

上田選手はこうした挑戦を通して山岳ランの楽しさを多くの人に知ってほしいと話します。

上田選手：
景色のきれいさや下りの疾走感だったり、アスファルトのランニングにはない楽しみがあるので、そういったものを感じてもらえたら

上田選手は7月末にもヨーロッパの大会などに出場する予定で、「今回の挑戦はいいトレーニングになった」と話していました。

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