「夫婦同時優勝」を達成した坪井翔＆斎藤愛未　“最速夫婦”奇跡の2日間に完全密着【スーパーフォーミュラ2024】

これはサーキットで紡がれたある夫婦の絆と奇跡の物語。

7月21日（日）富士スピードウェイで行われたスーパーフォーミュラ第4戦。

この一戦に特別な思いで臨むドライバーがいた。

第2戦、第3戦と続けて３位に入り、虎視眈々と今シーズン初勝利を狙うバンテリン・チーム・トムス所属の坪井翔、29歳。

今大会、そんな彼には心強い味方がいた。妻の斎藤愛未（29）だ。

――結婚されてどのくらいですか？
今年の10月で2年になります。まだまだ新婚のつもりで仲良くやっております（笑）。

実はこの夫婦、只者ではない。

なんと妻の愛未もレーシングドライバー。

“競争女子”日本一決定戦KYOJO CUP（キョージョ・カップ）に2020年から参戦し、悲願の初優勝を狙うプロドライバーなのだ。坪井も妻の存在感を認める。

「やっぱりレーサー同士なので、ドライバーにとって何が必要なのかというのはお互いに分かっているので、そこはお互い支え合いながら、支えてもらっています（笑）」

今回キョージョ・カップがスーパーフォーミュラと併催されることに。

妻・愛未は土曜・日曜に2レース、夫・翔は日曜に決勝レース。


同じサーキットで“夫婦同時優勝”を達成する、またとないチャンスが巡ってきたのだ。

斎藤愛未：
私が先にレースがあるので、そこで勝ったら、まあ分かってるよね？

坪井翔：
聞きました？「分かってるよね？」ですよ。お互いプレッシャーをかけ続けていきたいと思います（笑）。

まずは土曜日、自身初優勝へ妻・愛未が先陣を切る。

夫・翔も妻のレースを見つめる。

12周で争われる決勝レース。3番手からスタートした斎藤は先頭集団で激しいバトル。

7周目にトップのマシンを抜き去ると、そのまま後続を引き離していく。

そして、見事、有言実行の優勝。

坪井も妻のトップチェッカーを祝福。

斎藤にとってはキョージョに参戦して5年目、ついに手にした初優勝だ。

「まさか泣いてくれるとまでは思っていなかったので、でもたくさん私が悔しい思いをしたのも隣で見ていてくれたので、そういう思いがあったのかなと思って、私ももらい泣きしちゃいました」

続く日曜日。キョージョ・カップ第3戦。

初優勝の勢いそのままに、斎藤はオーバーテイクを連発。

見事、連勝を飾って見せた。

念願の“夫婦同時優勝”へ。妻・愛未はパーフェクトな結果を残し、次は夫・翔の番。

妻が作った最高の流れを引き継げるか？

４番手からスタートした坪井は、序盤から怒涛の追い上げを見せる。

まるで妻の走りと同じように、次々と前のマシンを抜いていく。

脅威のオーバーテイク連発でついにトップへ。

そのまま今シーズン初勝利、そして4年ぶりの優勝。

そして同時に、世界でも類を見ない“夫婦同時優勝”を果たした。

坪井翔：
プレッシャーはかけられましたけど、それ以上に気合が入ったというか、２連勝のパワーがもらえたと思います。

斎藤愛未：
（夫婦同時優勝が）本当に世界初、史上初だったら本当にすごいことなので、なんか奇跡が起きたと思います

それは夫婦2人の絆が生んだ、まさに奇跡のような週末だった。

取材ディレクターが、きょうで夫婦の仲は深まったか、と聞くと。

「もともと仲良いので」

坪井から最速で答えが返ってきた。


「MONDAY MOTOR SPORT」
フジテレビ系「FNN Live News α」内で放送
毎週月曜23時40分～

スーパーフォーミュラ2024
第5戦 栃木県・モビリティリゾートもてぎ
8月24日（土）～25日（日）
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