清元 かさね 西川扇与一/西川寛<Kasane >【西川寛】日本舞踊チャンネル <Kan Nishikawa Nihonbuyo Channel>

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清元 かさね

第72回 西川会
国立劇場大劇場
令和5年4月23日(日)

怨霊ものと言われ、因果関係を展開してゆく
この作品では、その背景には夏の季節感がみごとに
取り入れられています。前段でのかさねと与右衛門の美しい道行から、
ガラリと変わって階段での凄惨さ、その変化があざやかで劇的に盛り上がってゆきます。
かさねと与右衛門のさまざまな振りやきまりも、洗練された型が出来ていて、それは残忍さを
超えて美しい絵模様にさえなっていることが、この作品の魅力でもあります。


与右衛門 西川扇与一
かさね  西川寛
捕手   西川一右
捕手   西川喬也


いをも 心も人に染めばこそ
遅れ先立つ二道を
同じ思ひに後先の わかちしどけも夏紅葉
梢の雨やさめやらぬ 夢の浮世と行きなやむ
男に丁度青日傘 骨になる共何のその
跡を逢ふ瀬の女気に こわい道さへようようと
互いに忍ぶ野辺の草 葉末の露か蛍火も
もし追手かと身づくろひ こころ関屋も後になし
木下川堤に着きにけり

 
与右衛門「これ累 思ひがけないこの所へ そなたはどうして来やったぞ」
累「どうしてとは胴慾な 一緒に死のうと約束して お前一人 覚悟の書置ここまで慕うて来た程に 共に殺して下さんせ」
与右衛門「切なる心は尤もなれど そなたの養父は御預りの撫子の茶入紛失故 殿様の御とがめ受け それさへあるに 其方と死んでは親への不孝 思ひあきらめ此処から早う 帰ってたも」

言ふ顔つくづく打まもり ひょんな縁でこのように 遂こうなった 仲じゃ故
勿体な い事乍ら 去年の初秋うらぼんに 祐念様の御十念
その時ふっと見染めたが ほんに結ぶの神ならで 仏の庭の新枕
初手から蓮のうてなぞと 心で祝ふ菩提心 後生大事の殿御じゃと
奥の勤め の長つぼね 役者びいきの噂にも どこやら風が成田屋を
お前によそへて楽しむ心 お年忘れに奥御殿 打交りたる騒ぎ唄

入黒子 いれぼくろ  起請誓紙は反古にもなろが 五月六月は満更ほぐにも成りやせまい
唄う辻占今の身に あたりて私が恥かしと あと言いさして口ごもる

 
与右衛門「はて 是非に及ばぬ それ程迄に思ひつめたる其方の心
     可愛いや共に腹の子まで このまま殺すも世の成行
     ふびん の者の心やな」

 
深き心をしら玉の 露の命をわれ故に 思えばびんなき心やと
手を取交し歎きしが せめて義理ある親達や 生みの親へも よそながら
今宵限りの暇乞ひ 不孝の罪は幾重にも お許しあれと諸共に
川辺に暫し泣き居たる

不思議や流れに漂ふ髑髏 助が魂魄 錆つく鎌

 
与右衛門「なに 俗名 助」
累   「えぇ アイタ アイタアーー イタ ・ ・ ・」
与右衛門「おぉ さては死霊の」
累   「アレー」
捕り手 「与右衛門 御用だ」

 
暫し争ふ折柄に 風に流るる ひと節に
夜や更けて 誠に文は ねやの伽  筆のさや焚く煙りさえ 埓も中洲のしらむ東雲

 累   「あぁもし お前どこへ行かしゃんすえ」
与右衛門「さぁ わしは やぁ そなたの顔は」
累   「何 わたしの顔が」
与右衛門「おそろしい」
累   「何  恐ろしい 恐ろし いはお前の心 さぁその文一寸見せて下さんせ」
与右衛門「こ こ の手紙は」
累   「見せられまい 見せられまいがなぁちぇー お前はなぁ」

 それその様によそ他に  深い楽しみあればこそ  わしをだまして胴慾な
もしやにかかる恋の慾  兎角浮世が ままにもならば 帯の矢の字を前垂に
針打やめて落しばら 駒下駄履いて歩いたら  まことに誠に嬉しかろ
ならぬ先まで思ふのも  今更身で身が恥しい  むごいわいのと取つ いて
変る姿を露知らず  色をふくみし取りなりは  憐れにもまた いぢらしや

 
与右衛門「道理々々 死ぬると云ふは皆いつわり  国へ帰参の此与右衛門 足手まといとは思へども  そなたを連れて これよりすぐに」
累   「そんなら一緒に」
与右衛門「さぁ おじゃ」
累   「あい」

 いそいそ先へたちまちに 邪慳の刃 血汐の紅葉  竜田の川の瀬と変わる
男の裾にしがみつき

 累   「アーこりゃ わたしをだまして」
与右衛門「おお  殺すのじゃ」
累   「ええ」
与右衛門「 仔細と云ふは  これを見よ」

鏡にうつせば
 
累 「アレー ヤヤヤヤヤ ・ ・ ・こ こりゃまあどうして此様に  私の顔の変わりしはぁ」
与右衛門「こりゃ累 因果の道理をよっく聞け
     汝がためには実の親 菊が夫の助を殺したその報ひ廻りめぐりてその顔の変り果てたも前世の約束         この与右衛門は親の仇  これも因果と さぁあきらめて」
 
 
成仏せよと無二無三  打ってかかれば身をかはし
のう情けなや うらめしや  身は煩悩のきづなにて 恋路に迷ひ親おやの
仇なる人と知らずして  恪気嫉妬のくどき言 我と我身に惚れ過ぎし
心の内のおもてなや  つらき心は先の世の  如何なる恨みか忌しと
口説いつ泣いつ 身をかきむしり 人の報ひのあるものか  無きものか
思ひ知れやと すっくと立ち 振乱したる黒髪は 此世からなる鬼女の有様
 
つかみかかれば与右衛門も  鎌取直して土橋の上
襟髪つかんで ひとえぐり 情容赦も夏の霜  消ゆる姿の八重撫子
これや累の名なるべし 後に伝えし物語り
恐ろしかりける 


Kasane
In the cruel web of fate, the truth about Kasane's lover is revealed, unraveling a love story that ends in tragedy. The delicate notes of Kiyomoto music underscore the heart-wrenching tale. Kasane, a naive and innocent young girl, finds herself entangled with a captivating and debonair playboy, only to discover that he is not only her mother's secret lover but also the ruthless perpetrator behind her father's murder. Betrayal and deceit shatter Kasane's world, leading her down a path of anguish and despair. A dance drama of sorrow and woe, as Kasane's once-promising love story takes a devastating turn towards a haunting and catastrophic conclusion.

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