ことばの遅れ 

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00:00 OP
00:30 言葉が遅れている子どもの割合と原因
03:06 よく言われること
04:34 精神科の病気の発症リスク

本日は「子どもの言葉の遅れ(遅語)」ついて話してみようと思います。

結構いっぱいいますね。
言葉の覚えが遅い子は多くて、親御さんで心配している方は多いんじゃないかなと思います。

■言葉が遅れている子どもの割合と原因

アメリカの教科書「UpToDate」から取ってきたんですけど、2歳くらいの10~15%の子どもは、ちょっと遅れが見られるということのようです。
2語だから「パパどこ」とか「ママどこ」とかそういう感じです。
言葉が遅れている子が10~15%ぐらいいるみたいなことです。
2歳から3歳とか、5歳くらいまでに追いつくんですよね。

5歳だと英語だと5語文章と書いてますけど、日本でも同じような感じかなと思います。
ちょっとした簡単な文章を喋れるようになるんです。
それができない、言葉が苦手な子は5、6%くらいいるという感じですね。

小学校に上がっても何かしらの形で言葉の使い方が苦手な子どもは6%くらいいるという感じです。

学習障害、精神発達遅帯、ASDという形で言葉の使い方が苦手な子ども、コミュニケーションが苦手だったりとか、あとは漢字を書くのが苦手だったり、そういう子たちも6%~10%未満、1割弱くらいはいる感じです。結構いるんですよ。精神発達遅滞が2%ですかね。
言葉が遅れる原因としてはこういうのが多いです。

自閉スペクトラム障害が4、5%、もうちょっと行ってもいいかなという感じですね。
あと選択的緘黙症といって、ストレスが原因で喋れないという子もいます。
あとは子どものうつ病ですね。そういうパターンも1%前後います。

あと、学習障害ですね。自閉スペクトラム症もそうですけど、発達障害の文脈で言葉が苦手な子どもも6~8%くらいいるという感じですね。人口全体の中で。
数字が微妙に合わないじゃないかと言われるとそうですけど、拾ってくるデータが違うのでこうなっています。

でもまあ、10%弱くらいの子どもが何かしらあるという感じです。

■よく言われること

よく言われるのは「男の子だから別にいいんだよ」ということです。
親が心配していても、おばあちゃんは「男の子だからしゃべれないのが普通なのよ」とかですね。

あとはバイリンガルで「海外に行ってたから喋れなくて普通なのよ」とか。
「お兄ちゃん代わりに喋ってるから下の子は喋らないのよ」「お姉ちゃんがいるから喋らないのよ」「家では話すから大丈夫なのよ」「喋らないけどこの子は理解してくれてるんだよ。目を見ればわかる」という形で、大丈夫なんだよとか言うことがあるかもしれませんが、全部が全部ということではないと思いますね。

こういう統計的なデータは出ていますから、そこは福祉の力を借りるということがとても重要なので、大丈夫かどうかで悩んだら、相談するというのも1つなのかなと思います。
幼稚園とか保育の先生に聞くというのもそうだし、検診で診てもらうというのもそうだしね。

あとはストレスの問題や家庭環境の問題で選択的緘黙症になる子もいるだろうし、もともと不安を感じやすくてこうなる子もいるだろうしという感じですね。

■精神科の病気の発症リスク

大人になってからこういう子たちが精神科の病気を発症するリスクは決して低くはないんですね。遅れがない子より遅れがあった子の方が発症しやすいということもわかってきているんです。

これをきっかけにすごい心配しろというわけではないんですけど、頑張れと言い過ぎるのではなく、こういう子かもしれないなと思いながら精神医学のことを知ってもらったり、脳のことを知ってもらえれば役に立つんじゃないかなと思いますね。

心配しすぎだよというケースもありますよ、もちろん。でも一方でまったく無視するわけにもいかないので、いろいろな形で勉強してもらう機会になればなと思います。

「子どものうつ病」というテーマでも動画を撮っていますので、もし興味があったらそちらの方を見てください。

#精神科医 #益田裕介 #オンライン自助会

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