医療従事者が鬱になる原因 

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00:59 一般企業との違い
08:18 うつにならないために
11:39 初心を忘れない

本日は「医療従事者がうつになる原因」というテーマでお話しします。

医療従事者とは、医師、看護師、作業療法士、検査技師、医療事務などです。
いろいろな人が関わって病院という組織が成り立っています。

医療従事者の人はうつになる人が多いです。医師や看護師もそうですし、技師、医療事務の人もそうです。適応障害で休職になる人も多いです。
今回はエッセンシャルワーカーと呼ばれる医療従事者が、なぜうつになりやすいのかをお話しします。

■一般企業との違い

僕が医療従事者だから肩を持つわけではなく、やはり医療従事者はうつになりやすい原因がたくさんあります。
一般企業と何が違うのかを4点挙げました。

・組織構造が複雑
組織構造が非常に複雑です。利害関係が対立することも多いですし、職人も多いです。

医者のことは看護師さんはよくわかりませんし、技師さんもよくわかりません。
医者同士でも他科のことはよくわかりません。精神科は内科のことはわかりませんし、内科は外科のことはわかりません。外科も精神科のことはわかりません。

職人が多すぎて互いに何をやっているのかよくわからないのです。
しかもそれが2、3人と少人数です。総合病院であっても精神科の医師は2、3人だったり、内科の医師も5、6人だったりします。そこでチームを組んで部長がいます。

看護師さんもそうです。看護師部長がいて、病棟の師長がいてなど、至るところにチームがあり、○○長がいて複雑すぎます。
事務も事務長がいて会計部の課長がいてなど「長」が多すぎるのです。

それで互いのことがよくわかっていないので、医者がこういう治療をしたいと言っても看護師さんはダメだと言い、なぜダメかというのがうまく伝わりません。
看護師さんは医者の知識がないのでちんぷんかんぷんですし、看護師さんがベッドの状況がこうだからできないと言っても今度は医者にはちんぷんかんぷんです。
そこに事務長も絡んできて、病院経営の立場からこれはできません、これをやってください、などと言って皆がグチャグチャになってしまいます。
だから意見がまとまらないということがあります。

しかも医者は2、3年で転勤してしまいますし、看護師さんも離職率が高いです。
どんどん人も入れ替わってしまうのでより話がまとまりません。
それでとてもストレスだということはあります。

結局、病院長も医者じゃないといけないなどいろいろあります。
とにかく複雑で意見がまとまらないようにできています。

・責任が重い
人の命を扱っていますから責任が重いです。患者さん含めて全員がナーバスになっています。

医者は医者で責任やプレッシャーを感じていますので、なかなか意見を変えにくいです。患者さんのためにこういうことをしなければいけないと言うのですが、それはただの思いつきや自分の意見として言っているのではありません。この患者さんの命を思えばこそこうなのだ、ということです。

看護師さんは看護師さんで、スタッフの意見もありますし、自分たちも患者さんのことを思っているからこうなのだと言ったりします。
患者さんは患者さんで、家族が「こういう治療をしてあげてください」と言ったりします。

そうは言っても事務の方は、これは赤字になりますよ、と言ったりします。
これもまとまりません。しかもナーバスです。

すごくナーバスな状況で言うので、冷静でいられません。命がかかっています。
僕も医療の現場では冷静でいられません。患者さんのためにはこうしなければいけないという熱い思いで視野も少し狭くなっていたり、本当に冷静でいられません。

ナーバスな状況でうつになってしまいます。
疲れるのです。

・赤字体質
つぶれないように、でも儲かりすぎないように病院はできています。
当たり前ですが、国が支援してやっているビジネスです。儲かって3、4年分の蓄えができたから投資できます、今年は例年の10倍の売り上げが上がりましたということはありません。

一般企業のように、儲かった時にお金を貯めてということはありません。
儲かりすぎないようにギリギリのラインが組まれています。
国からこの人の給料はこうだと決められています。

医師以外の給料が安いという問題もあります。
看護師、技師を含め、労力に見合わない安い賃金で働かされているというのは、皆がよく知っていることかと思います。
ではドクターは高いのかと言うと、僕の立場から言うと、そんなに高くもない気がします。
そのドクターが負っている責任や本人の能力、労働時間の割にはそんなに高くないと思います。
一般企業で同じようなことをすると考えると、もう少し稼げる人も多いのではないかと思います。

全体的に皆給料が安いですし、病院も赤字のところが多いという問題があります。

黒字経営になるようにしなさいとなると、組織が複雑だという問題がありますし、本当に黒字でやろうとするとあまり患者さんに良い医療はできません。
こうやれば黒字になるというのは僕らもわかっています。こうやれば効率が良いし、働く人は楽だし、黒字になるし、儲かるよねというのはわかっているのですがやっていません。それは患者さんのためにはならないからです。
僕らの医療倫理と儲けのバランスを取るとギリギリ黒字というところがあります。

黒字になるように振り切ってしまっている病院もあります。

・労働時間が長い
労働時間が長い上に、夜勤もあったりします。リズムが狂いやすいです。
空いた時間も勉強しなければいけません。

医療は複雑なので、医師もそうですし看護師さんもそうですが、仕事以外で勉強をしていかないとついていけません。エンジニアの人たちもそうだと言われればそうですが、僕らもそうです。
命がかかっている分、やはり勉強しなければいけないというところは大変で、休みの日も落ち着かないとは言いませんが、勉強しなければと思います。
自分が担当している入院患者さんがいると、やはり落ち着きません。
そういう意味でバーンアウトしやすいのではないかと思います。

このような点が一般企業との違いです。

■うつにならないために

では、うつにならないために、バーンアウト(燃え尽き症候群)しないためにどういう対策をしたら良いかということです。

・ゴールの確認
まずはゴールの確認をするということが大事です。
我々はどういう治療をしたいのか、そのためにはどのように組織を運営していくのが良いのか、全員でビジョンやゴールを共有しておかないといけません。
そうしないと利害関係で対立してしまいます。

・業務の見直し
うつにならないように業務を見直して、無駄なものを削ぐことが大事です。
ナーバスなので確認を何度もしたいのです。
ミスがないようにここで確認をする、ここでも確認をする、そういったことがどんどん増えて雑務が増えすぎる可能性もあります。

業務を見直し、できることならDXをする。ITを使って見直せるところは見直すことがとても大事です。
医療の世界は一般の社会よりもIT化が遅れています。

医療の世界でIT化が遅れているのは仕方がないですし、必然です。
命がかかっていることなので簡単に何かを変えてはいけません。結局保守的になり、他の業界よりイノベーションが遅れているのは仕方がありません。
でも改善していかなければいけません。

・話し合い
「ウチは良くするために話し合いをよくしているんですよ」「会議をよくするようにしているんですよ」と言いますが、会議ばかりしても仕方ありません。
そもそもの知識の共有が必要です。
話し合いをしていても、医者が保険診療がいくらなのか、事務の人はこういう点で困っている、そういう知識を共有していないといけません。

看護の人はこういうことで困っている、このような知識でこういう治療を行なっているなど知らなければいけません。
自分のことしか知らない人が多すぎるので、それだと話し合いをしても意味がありません。

大事なのはフォローをし合うということです。
フォローをし合う体制を作ります。

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一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
   早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介

【自己紹介】
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。

【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3 https://www.medsi.co.jp/products/deta...
倫理規定について https://note.com/mentalyoutubers/n/nb...

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