活字離れで書店激減でも 関西出身の直木賞作家・今村翔吾さんが佐賀に書店をオープンした理由 作家デビューの「恩返し」

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直木賞作家の今村翔吾さん(39)が、佐賀駅に新たな書店をオープンさせました。ネットショッピングや活字離れの影響で、書店は冬の時代。関西出身の今村さんは、なぜ人口も少ない九州の佐賀県に書店を出したのでしょうか。


◆佐賀駅に3年9か月ぶりに書店ができた
RKB今林隆史記者
「この行列の先にあるのは書店です。オープンを前に多くの人が集まっています」

佐賀駅の中に12月3日、オープンした「佐賀之書店」。 経営するのは、去年、直木賞を受賞しテレビでコメンテーターも務める作家の今村翔吾さんです。


◆経営者は直木賞作家・今村翔吾さん(39)
直木賞作家 今村翔吾さん(39)
「きょうがゴールではなくて、スタートして佐賀の皆さんと一緒に長く佐賀の皆さんに愛されるような書店にしていきたいと思っています」

佐賀駅の構内に書店が開設されるのは、3年9か月ぶりです。

来店した人
「1回無くなっちゃったので、本を近くで実際に見て触れるのでうれしいなと思っています」
高校生
「新刊が出ても買いに行けなくて、ずっと困っていたので助かります」


◆佐賀にオープンしたのは「恩返し」
活字離れやネットショッピングなどの影響で全国的に進む書店の減少。最盛期140軒あった佐賀県内の書店は40軒以下にまで減少し、福岡県でも20年前に450軒あった書店が約200軒まで減っています。

こうした中、今村さんは、大阪で廃業危機に陥っていた町の書店を継承して再生させた経験があります。とはいえ、京都府出身で滋賀県在住の今村さんがなぜ佐賀で書店を開いたのでしょうか?

直木賞作家 今村翔吾さん
「元々は僕は佐賀でのデビューなんですよ。作家としての僕は佐賀の場所で生まれたので、何かこの縁に対して恩返ししたいなという思いはずっとあったので、チャンスを待っていました」

2016年に「九州さが大衆文学賞」を受賞し作家としての飛躍に繋がったことへの恩返しだと語る今村さん。九州との縁はそれだけではありません。


◆作家の前はダンスインストラクター
今村翔吾さん(当時)
「気合の入った踊りというよりあたたかい踊りをしてください。自信持ったらできるから」

元々ダンスインストラクターだった今村さんは作家デビュー前、福岡市東区の立花高校で不登校を経験した生徒らに指導していました。

今村翔吾さん(当時)
「この喜びと感謝の気持ちを見てくれはるすべての人に伝えられたらいいな」

ダンスを指導していたある生徒から投げられた言葉が一度は諦めていた作家を志すきっかけになったというのです。


◆生徒に言われた『翔吾君こそ夢をあきらめているくせに』
直木賞作家 今村翔吾さん
「『夢をあきらめんなよ、お前逃げているだけやろ』と僕がちょっとかっこつけて言ったんですよ。ほんなら『翔吾君こそ夢をあきらめているくせに』と言い返されて、それがきっかけ」

それからすぐに執筆を開始し、去年、ついに直木賞を受賞。その受賞作『塞王の楯』には柳川藩の初代藩主・立花宗茂が登場するなど九州との縁も紡いできました。


◆多忙な人気作家 書店完成を見たのはオープン前日深夜
「ようこそ佐賀へ」
「ありがとうございます。おお、これか」

多忙な今村さんが、書店の中を実際に見るのはオープン前日の深夜でした。

直木賞作家 今村翔吾さん
「ちゃんと本屋になっている。この面積の割に結構バランスいいかも。今村翔吾事務所って秀吉みたいな作り方するよな。急に入って急に作る」


◆かつての教え子も「いちファンとして追いかけています」
そして迎えたオープンの日、全国各地からファンも駆けつけました。その中の一人が立花高校での教え子です。特に手を焼いていた生徒の一人だそうです。

立花高校での教え子
「当時、先生が24歳の時に福岡で一緒にやっていてその時を知っているので、その後こうなるとはまさか思わないですよね。その当時を知っているので。全然予想だにしていなかったですし。いちファンとして追いかけています」

直木賞作家 今村翔吾さん
「めちゃくちゃ、いいやん。人間15年変われば、ダンスの先生は書店のオーナーになって作家になり、こんだけ真面目になります」


◆知事も「末永くみんなで支え育てていきたい」
今村さんは、佐賀県の山口知事に書店を出店したことを報告しました。
直木賞作家 今村翔吾さん
「多くの方に喜んでもらえてびっくりしました。佐賀の方の歓迎ぶりというか」

佐賀県 山口祥義知事
「末永くみんなで支えられるように、みんなで育てていくようにしたい」

佐賀之書店で本を買った人の中から将来、作家が生まれることを期待しているという今村さん。


◆「夢ある?」子供たちに贈った言葉
オープン初日のサイン会。今村さんは訪れた子供にこう語りかけました。

直木賞作家 今村翔吾さん
「夢ある?」
「勇気持って持って、笑われてもいいから動き出すことやな」

今村さんは、今後、佐賀で文学賞を創設し、次の世代をサポートしていくことも計画しています。

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