地歌「磯千鳥」 (Jiuta : Iso - Chidori) 阿部桂子、藤井 久仁江、山口五郎

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「磯千鳥」


  うたた寝の、枕にひびくあけの鐘、実にままならぬ世の中を、
  何にたとへん飛鳥川、きのふの渕はけふの瀬と、
  かはりやすきを変るなと、契りしこともいつしかに、
  身は浮き舟の楫を絶え、今は寄るべもしら波や。
  棹の雫か涙の雨か、濡れにぞぬれしぬれ衣、
  身に泌むけさの浦風に、侘びつつ鳴くや磯千鳥。


うたた寝をしているうちに、とうとう明け方を迎えてしまった。まどろむ耳に暁の鐘が鳴るのが聞こえる。考えてみれば、実に思うようにならない世の中だ、例えてみれば飛鳥川のようなもので、昨日の渕は今日の瀬になってしまう。このような世の中の移り変わりはあっても、我々だけは変わるまいと誓ったのだが、いつの間にか自分の身の上は楫を失った小舟の様に、今では我が身の行く末がどうなるか、全く分からないようになってしまっている。舟に棹さす棹の雫か自分の涙か、わが袖はぐっしょり濡れている。今朝の浜辺を渡ってくる風は一入身に沁みて、浜辺に群れ遊ぶ磯千鳥の鳴く声も、わびしく感じられる。

解説
[調弦]
三絃:二上り-高三下り-高本調子
箏:平調子-中空調子

[作曲]
菊岡検校
箏手付け:八重崎検校

[作詞]
橘遅日庵

[他]
京風手事物。追善曲
浜辺の千鳥に寄せて不遇の身の上を嘆いた歌詞で、貧しい公卿の娘のお磯の悲しみを歌ったものとも、その追善曲とも。「源氏物語」の「須磨」の巻に取材するとも。
手事は、ツナギ・マクラ・手事・中チラシ・チラシ。
『萩の露』のチラシがこの曲のチラシに合うように作曲されたことでも有名。中チラシに千鳥の声を描写する手法がある。

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