知の回廊 第79回『やわらかすぎる日本語 ~日本語の光と影~』

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監修:加賀野井秀一(中央大学理工学部)& 三遊亭竜楽(落語家)

 もともと日本の文化は、他国の文化をどんどん取り入れて、日本独自のものにしてしまうという旺盛な消化力を持っています。これは、私たちの母語である日本語においても同様で、さまざまな外国語をふんだんに取り入れ、いつのまにか日本語として組み立ててしまう、非常に柔軟で、逞しい力を持っているのです。

 万葉の昔から、またとりわけ明治の開国以来、日本では諸外国の多様な文化が取り入れられて、新しい訳語がたくさん作られました。たとえば『恋愛』という言葉は 『LOVE』の訳語として新しく作られたものですが、それまでの日本では、『恋』という言葉の概念も、『愛』という言葉の概念も、現代とはまるで違っていたのです。

また日本語は、『てにをは』の間に単語を入れてしまえば、何でも日本語として通じてしまうといった、実に面白い特徴を持っています。これは膠着語である日本語の独自性であるとともに、漢字、ひらがな、カタカナなどの表記法が混在している言語は、他に類例がありません。これが表現力豊かな日本語の素晴らしさであるとも言えるのですが、しかしその一方で、意味不明なカタカナ語の氾濫や、曖昧な表現、そして私たちが、その言葉の本質をよく理解しないままイメージ優先で安易に受け入れてしまうといった、日本語特有の問題も抱えているのです。

 番組では、このような日本語のやわらかさ、素晴らしさを取り上げながら、常に進化し続ける日本語の特徴とその問題点について、言語学の研究者である加賀野井秀一教授と、噺家の三遊亭竜楽師匠が語り合います。

(登場人物の肩書きや施設等の名称は番組制作当時のものとなります)

2010年度制作

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