【うつ病】うつ病でも体の症状は出ますか？【精神科医が6分で説明】体調不良｜自律神経失調症｜仮面うつ病

うつ病でも体の症状は出るでしょうか？うつ病は落ち込みの症状が有名ですが、自律神経の不調もしばしば合併し倦怠感やめまいなど自律神経失調症的な様々な体の症状が出ます。慢性的な体調不良で出ることも多く（仮面うつ病）、精神由来とわかりにくいこともあります。

ご質問「うつ病でも体の症状は出ますか？」について、精神科医が6分で回答しています。
出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長）

こころ診療所吉祥寺駅前　https://kokoro-kichijoji.com
府中こころ診療所　https://fuchu-kokoro.com
チャンネル登録お願いします　   / こころ診療所チャンネル  

↓詳しい内容はこちらです。

うつ病と体の症状：知っておくべき重要なポイント

うつ病の基本的な理解

うつ病は、落ち込みなどのうつ症状が続く脳の不調です。脳内物質セロトニンの不足が主な背景とされ、休養、薬物療法、精神療法が治療の3本柱となります。うつ病は単なる気分の問題ではなく、脳の機能不全であり、その結果として自律神経系にも影響を及ぼす可能性があります。

うつ病における体の症状

うつ病では、自律神経の不調を背景に、さまざまな体の症状が実際に出ることがあります。これらの症状は仕事や日常生活に大きな影響を与える可能性があります。

主な体の症状

1. 倦怠感（体のだるさ）
2. 易疲労感（疲れやすさ）
3. 食欲の低下と体重減少
4. 吐き気やめまい
5. その他の自律神経失調症的な症状

生活への影響

体の症状は、以下のような形で日常生活に影響を与えることがあります：

1. 朝の体調不良による出勤困難
2. 慢性的な体の不調によるストレス増加と精神状態の悪化
3. 日常的なタスク（掃除、入浴、自炊など）の遂行困難

自律神経失調症との関係

自律神経失調症の多くは、実際にはうつ病の体の症状である場合が少なくありません。自律神経失調症の症状とうつ病の体の症状は非常に似ており、時には自律神経失調症がきっかけでうつ病が発見されることもあります。

関連する概念

身体表現性障害

精神的な不調が体の不調として現れる精神疾患で、背景にうつ病がある場合が多いです。

仮面うつ病

精神症状はあまり目立たず、体の不調が主症状となるうつ病のタイプです。自律神経失調症と似た状態を呈することがあります。

適応障害との違い

適応障害でも体の症状が現れますが、うつ病との主な違いは以下の通りです：

1. うつ病特有の症状（強い倦怠感、食欲低下など）の有無
2. 症状の持続性（うつ病はより慢性的）

まとめ

うつ病は精神症状だけでなく、自律神経失調症的な体の症状も引き起こす可能性があります。これらの症状は慢性的に続くことが多く、日常生活に大きな影響を与える可能性があります。体の不調が続く場合は、うつ病の可能性も考慮に入れ、適切な診断と治療を受けることが重要です。

こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station）
府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695)

#うつ病　#体調不良 　#自律神経失調症 　#仮面うつ病 　#精神科医　

【監修者】
医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎
精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医）
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。