「安楽死はいけないことなのか」について【早稲田メンタルクリニック 切り抜き 精神科医 益田裕介】

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00:46 安楽死が広がっている
01:37 日本の状況
02:19 なぜタブー視されるのか

本日は「死のタブーと安楽死」というテーマでお話ししようと思います。
臨床をしていて、自殺したいとか死にたいという意見はよく聞くんですけれども、でも実際どう死にたいのかとか、どういう風に老いていきたいのかとか、どういう風に人生全体を捉えているのかという議論はなかなかしにくかったり、想像がつかない人が多いみたいです。
 
それは身近に病がある人がいなかったり、身近に老いた人がいなかったり、老いた人たちとの会話が少なかったりして、なかなかそういうイメージが持ちにくいからなのかなとは思いますけれども。
 
一方で、安楽死の議論はヨーロッパを中心に先進国の中ではすごくディスカッションされていて、合法化されている地域が増えているという現実があります。

■安楽死が広がっている
例えばカナダでは2016年に合法化して、2021年の時点で全体の死の3.3%の人が安楽死を選んでいるということになります。
回復の見込みのない病気、末期がんとかそういう病気とかに適用されていた安楽死が、だんだんすべり坂のように色々なところに適用されていて、例えば重度の心身障害、知的障害の人とかも含めた心身障害とか精神障害の人たちまで安楽死の範囲が広がっているということですね。

自己決定論。自分が死ぬ権利もあるんじゃないかっていうことで、その自己決定論の拡大に伴って滑り坂のように広がっていってしまっている。

実際、患者さんの中でいますよ。安楽死したいので、スイスまでの紹介状を書いてくださいと言いますけど、僕は断ったんですけど、でも色々あるなとは思います。


■日本の状況

日本はどうなのかと言うと、安楽死がなくて介護が増えていて、認知症の人も増えていて、世界有数の高齢者の国ですよね。

日本ではどんなことが起きているかというと、経済の失速とかいろいろなことが起きてたりはします。

そういう中で僕らは世界に向けて安楽死を合法化していない国として、合法化している国に対してどういうメッセージを送るのかは、結構重要なことだと思いますし、互いにディスカッションしていくことは僕はとても重要だろうなと思いますね。

一度始めてしまったらなかなか止めにくいんですよ。法律で決まってしまうとね。
だからこそ始めた国と始めていない国で語り合うことはとても重要だろうなと思います。
 
■なぜタブー視されるのか
 
では逆にタブー視している、なぜ日本でそういうことが語られないのか、臨床現場でもそういう風に語られていないのかを考えると、まず一つは医療技術の進歩ですよね。

医療レベルが上がっていて、自分は年を取っても長生きできるんじゃないか。もっと長生きできるんじゃないか。
今は80歳ぐらいで亡くなっているけど、自分は100歳までいけるんじゃないか、120歳まで生きられるようになるんじゃないか。
技術も進んでいくからAIと組み合わせるともっと長生きできるんじゃないか、認知症にならないんじゃないかと思うかもしれない。そういうことでなんとなくリアリティがなかったり。

あと変化が多いですよね。
江戸時代の時みたいな形で、自分も爺さんみたいな感じで生活するのかなと思えないんですね。変化が多いから、あまりにも。
10年前とも全然違いますよ。インターネットの変化とかね。だから働き方も違うわけじゃないですか。10年前と全然。
そういう中では自分が死ぬ何十年後のことは想像つきにくいとかもあるだろう。

あとは発達障害傾向のある人はそもそも難しいんですよね。
時間の展望とか自分の変化が苦手だったり、ライフステージが切り替わるとか、役割が変化していくことが想像しにくかったりするし、実際できなかったりする。
常に自分のままなので、そこで分かりにくいというのもあるのかなと思います。

あとはアンチエイジングですね。
アンチエイジングと経済という問題で、誰も老けたくないし、年を取りたくないし死にたくないんですよ。
だからそれを防ぐためのビジネスがすごく活性化している。
すごくここには広告も打たれるので、結果的にタブー視されちゃうのかなとも思います。


こういう話の中で僕が思うのは、大きい絵の話をするのも大事だけども、自分自身の人生について考え直すことはとても重要だと思います。
自分はどういう風に老いていくのか。どういう風に変わっていくのか。5年後、10年後、20年後をどう想像するのか、どんな人生を送りたいのかを考えることはとても重要ですね。

変化が多いから無意味じゃないかと言う患者さんは多いんですけども、やっぱり一回考えておくことは、変化があってブレるかもしれないけれども、また考えればいいんですよね。
病気がある時だからこそ考えるものでもあるんですね。
こういう風に自分のアイデンティティが揺らぐ。
病気になってアイデンティティが揺らいでいる時にこそ考えておく必要があります。

目標や目的というのは、長期目標と短期目標を同時に考えなきゃいけないんですよね。
ある時は長期目標を考える。こうしようと思って、今の短期目標をピタッと決める。
今度は今やるべきことがちょっとずつずれていくんですね。
ずれに合わせてこっちを変えてあげる。

この2点を無意味なんじゃないかとかではなくて、何度も何度も考えていくのが心の探求でもあるし、人生の探求でもあるし、面白みでもあるんですね。

それが結果的に心の成熟や人生の本質を理解することにもなるので、そうすると心が成熟していくので、成熟した結果、身近な不安や困難を乗り越えやすくなるので、結果的にうつが良くなることになるわけですよね。


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▼自己紹介
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。2020年6月5日より断酒継続中。

▼参考
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3 https://www.medsi.co.jp/products/deta...
倫理規定について https://note.com/mentalyoutubers/n/nb...

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