ASDです。嫌われ続けてつらいです【相手への実害は最優先で減らし、そのうえで自己肯定を。精神科医が11.5分で説明】発達障害|自閉症スペクトラム

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0:05 (1)はじめに
0:25 (2)ASDと嫌われる時の背景
2:01 (3)背景①:相手に実害がある時
4:43 (4)背景②ー1:印象・イメージの時
7:36 (5)背景②ー2:取り組んでも不自然さが残る時
10:26 (6)まとめ

発達障害ASD(自閉症スペクトラム)では、社会性の障害等から嫌われ続けて二次障害に至るリスクが時に生じます。大事なのは「相手への実害」と「印象」をしっかり分けること。前者は最優先で減らす取り組みが必要ですが、後者ではモデリング等取り組んでも不自然さなどは一部残るため、最終的には雑音に惑わされない「自己肯定」が最重要になります。
精神科医が要点を約11.5分の動画にまとめています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)

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↓↓内容の詳細は下記になります。

(1)はじめに
ご質問にお答えします。今回は「ASDです。嫌われ続けてつらいです」についてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
今回お聞きしましたご質問は「ASDです。嫌われ続けてつらいです」という質問になります。
答えとしては「できる対策はして、あとは胸を張る」とお答えします。

(2)ASDと嫌われる時の背景
<ASD(自閉症スペクトラム)とは>
ASDは「社会性の障害」と「こだわり」の2つが特徴の発達障害です。
幼少期・子どもの頃の発見が多いですが、成人後にわかることもあります。
そして、孤立などからのうつ等「二次障害」に注意が必要です。
<二次障害の例>
まずは「うつや対人不安」内側に症状が強く出る場合があります。
人によっては、「イライラや敵対的な言動」が目立つ場合があります。
そして「衝動的な言動」が目立つ場合があり、特に注意が必要です。
「ストレスから二次障害に至る」面があり、そして「ASDでは特性上対人のストレスのリスクが」あります。
<ASDでの対人リスク>
まずは「嫌われて孤立する」リスクが出てきます。
その延長で、いわゆる「いじめ被害にあう」リスクが出てきます。
一方で、逆に「加害者とみなされる」リスクが時に生じることもあります。
臨床上、ASDでは嫌われた、もしくは加害者になったなどの話が時に出てきます。
<ASDはなぜ対人的に嫌われやすいか?>
大きくは2つになります。
まず1つ目は「相手に実際に実害が生じたとき」。
もう1つが「印象とイメージの話」です。
<大まかな対策の方向性>
2つの背景がありましたが、対策の方向性は双方でかなり違いがあります。
「実害が相手にあった場合」であれば、「自分を変える」実害を減らすことが最優先です。
一方で「印象の話」であった場合は、「自分を信じること」がむしろ大事になります。

(3)背景①:相手に実害がある時
「実害を与える人を助ける人は少ない」です。
<相手に実害があるとき>
偏見であれば、色々啓蒙や情報などで改善の余地があります。
一方で「実害」は「実体験」のため、啓蒙などで覆すことは難しい面があります。
なので、「相手に実害を与えてしまう」ことは非常に影響が大きいです。
<助けたい人・助けたくない人>
何か困っている人がいたときに、その人を助けたいと思う人は基本的に多いと思われます。
ただ一方で「"自分を困らせる人"を助けたいと思う人」になるとだいぶ減ってしまいます。
なので、相手に実害を与える「他害性の影響」は非常に大きいことは踏まえる必要があります。
そのため「他害性をなくすこと」が最優先の課題になります。
<ASDで起こりうる他害性の例>
まずは「こだわりを押しつけてしまう」、よかれと思っても相手からは「無理やり押し付けられた」他害された感覚になる事があります。
もう一つが「自分本位な行動」、「自分はいいと思っても相手には実害がある行動」は少なくありません。
もう一つが「不配慮な発言」。悪意はなかったとしても、相手から見ると強く傷つけられたと感じる場合があります。
<無意識の他害性に特に注意>
まずは「良かれと思って自分のこだわりを相手に押し付ける」場合、よかれと思っても相手からは「他害」に見えます。
また「自分がいいと思ったことを言っただけ」という場合、相手から見ると傷つける「不配慮な発言」の場合があります。
そして「自分が楽しいことは相手も楽しいはず」と思いこみ、自分の興味を長時間話続け相手が疲弊してしまう場合があります。
<対策は「意識と理論」>
まず「行動分析」が大事です。「自分の行動の相手への影響」の理論的な推測を地道に繰り返すことが大事です。
その上で、「意識的に他害性のある言動を減らす」意図の有無を問わず推測として他害性がありそうなものはなくしていきます。
そして、その土台の「他者のパターン」を観察やAI等で学んでいきます。現在はAIで社会通念的な答えを聞く方法もあります。

(4)背景②ー1:印象とイメージ
「できることをしたら、あとは自分を信じる」ことが大事です。
<印象とイメージの問題>
ASDでは社会性の障害を背景に、外見や表出で独特さがどうしても目立ちやすくなります。
それが相手からの印象の低評価につながってしまうことが時に指摘されます。
そして、低評価は相手からの「塩対応」につながり、さらに不適応に至る悪循環のリスクになります。
<低評価を示唆するスラング的言葉の例>
まずは「陰キャ」という言葉、交流がうまくないと、そういう風に言われることがあります。
また、最近は「チー牛」など外見的な特徴を揶揄される言葉を出される場合があります。
また「コミュ障」と言って、交流がうまくいかないことを否定的に言葉づけられることがあります。
<低評価される背景の特徴>
①身だしなみ等
他者の視点を気にしないことから独特すぎる身だしなみになり、相手から避けられる場合があります。
②表情と話し方
ASDでは表情や話し方の抑揚の乏しさなどが出てしまい、一般的な「明るい(好印象)」とは逆で低評価につながることがあります。
③雑談が苦手
特に同年代集団においては話題や雑談についていけないことで、「コミュ障」的な低評価につながることもあります。
<確かに最低限の対策は必要>
あまりに印象が悪すぎた場合、もう内面のレベルの話までなかなか入れない。「門前払い」の状態になる場合もあります。
そして門前払いが続くと、「人は信頼できない」との印象がつき二次障害に至るリスクが非常に高くなります。
確かに障害がある中「得意(100点)」に持っていくことは残念ながら困難です。
ただ100点は無理でも、いわゆる「60点」最低限をカバーするレベルは、対策などで達成の余地がしばしばあります。
<60点を取るための取り組みの例>
①モデリング
対人的な面が得意な人の話し方や関わり方などを取り入れていく方法です。
②シンプル化
服装など最低限に絞って(細かい工夫等すべて抜きにして)「とりあえず60点を取りに行く」事に集中します。
③聞き手に回る
話すといろいろ問題が出るとしたら、まずは「聞いてそれを理論的に解釈して当たり障りなく答える」事に専念します。

(5)背景②ー2:それでも残る不自然さへの対策
ただし印象面に関して「取り組んでも苦手と不自然は残る」事は否定できません。
但しここで大事なのは「この不自然さは恥ずべきことか?」ということ。
<不自然は他害ではない>
もし他害がある場合は、実害があっても助ける人は少ないという話がありました。
しかし「不自然」の場合、特に「60点」に近い取り組みができていれば、本来は他者への実害は生じないです。
一方、それでもいろいろ言う人は実際はいると思われます。
ただその場合の背景は「他害の場合」とは大きく違います。
「60点でもそれを揶揄する」のは、自分ではなく「他者側の」値踏みであったり、マウンティング(見下し)の話になります。
それに関しては「ノイズ」と捉えていただいて問題ないと思われます。
特に努力した後なら気にする必要はなく、気にするだけダメージを受けるだけなのでもったいないと思われます。
<不自然なだけであれば、悪く思わない人もいる>
先ほどの「他害」があった場合、それでも助ける人は正直少なくなってしまいます。
一方で「不自然なだけ」であれば、助けたいと思う人は実際そこまで少なくはないと思われます。
そして、その中での関係性は、仮に一般より狭くてもリアリティがあるため、価値があるものと思われます。
<やることをやったら自己肯定>
もし多少不自然さがあったとしても、他害せずできる努力はして「やましさ」がないなら、あと大事なのは「自己肯定」です。
その中で、侮辱的な発言も含めいろんなことを言う人は実際いると思われます。
ここでは「聞くべき助言と雑音を冷静に見極める」ことが大事です。
そして、もし余力があったらば「他者貢献」をするといいと思われます。
そうすると「変な部分はあっても、彼はやることをやって役に立っている」と思われたなら、居場所はおのずと広がっていきます。
<注意:他責・他害と自己肯定は相性が悪い>
ここまで自己肯定の話をしましたが、これはあくまで「他責・他害しない」ことが前提です。
他責・他害がある中での自己肯定は、むしろ他害を正当化してしまって、他害の深刻化など非常に危険があります。
一方で「他害がなければ」逆に自己肯定に迷いなく舵を切ることができます。
あくまで「他者への他責・他害をなくす」ことが先で、その確立後に「自己肯定」に移っていくことが望まれます。

(6)まとめ
今回はご質問「ASDです。嫌われ続けてつらいです」について見てきました。
ASDでは対人的に嫌われ二次障害になるリスクがありまが、主な背景は「実際に実害が出てしまう場合」と「印象で意味づけられる場合」の2つです。
「実害」に関しては、実際に被害者が出ているという現状があるため、実害の最小化を、意識的に最優先にやっていく必要があります。
一方で「印象への対策」に関しては、やれることに限界があり、努力しても不自然さや揶揄などは消える事はないと思われます。
もちろんやれることはやることが前提ですが、その後は「自分を信じてやるべきことをやること」がむしろ大事になってきます。


こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
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【解説者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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