【音楽ガチ分析】ドビュッシー『水の反映』~ ずれ和音の魔力! 無調、ホールトーン、4度堆積……現代音楽の始祖はドビュッシーかも

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作曲家のトイドラが、クロード・ドビュッシー(Claude Debussy)「水の反映(Reflets dans l'eau)」を分析します。
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2:25 分析はじめ

☆楽譜の動画→   • 【クラシック分析楽譜】ドビュッシー『水の反映』  

☆☆☆訂正☆☆☆
27:40 で鳴らしている和音について、「Vの下半ずれ(28:32)」と解説していますが、「下全ずれ」の間違いです。
「全音下にずれたらもはや『IV7 - I』なのでは?」と思うかもしれませんが、ここでは強い解決感とずれ和音の聴感が生じているので、全ずれ和音とするのが正しいでしょう。
ドビュッシーはしばしば「Vの上下全音ずれ和音」を使います。

〈クロード・ドビュッシー〉
1800年代後半にフランスに生まれた作曲家。
伝統的な和声を破壊し、全く新しい音楽を作り上げた。
フランス印象派の作曲家に数えられる。


〈総評〉

【楽式】
・A-B-A'-B'-A''
 →拡張された3部形式とも言える。「A-(B-A-B)-A」
 →変奏を伴うロンド形式の雰囲気もある。
・美しい調性のA部と、無調的なB部とを対比させる。

【拍子・スケール】
・古典音楽を打破するスケール。
 →あからさまなペンタトニックスケール
 →Whole-Tone Scale
・無調的なシーンに Whole-Tone Scale が頻出。
 →属和音や m7-5 といった三全音を含む和音を起点にWTS(無調)へ転じる。
 →dim7 は使われそうで使われない。WTSに遠いからか。Diminish 系の無調ではなく、あくまでWTSを愛用。

【メロディ・和声】
・A部の主題はメロディ感が薄い。和声の帯が茫洋としたメロディになっている。
・無調のシーンでは、あからさまにWTSのメロディを鳴らして無調感を出す。
 →「メロディ素材A」
・和声は古典音楽を打破しようとしている。
 →大胆な保続低音上に敷き詰められた、倚和音・経過和音などの偶成和音
 →☆3度進行・平行和声・☆ずれ和音
 →IIm7/V のようなオンコードをD和音として用いる
 →☆4度堆積和音の使用
 →☆属7和音の感覚的な連用
 →倚音や逸音として、多くのテンション・ノートを使用
 →☆構成音の変位をもとに遷移する、滲むような和声
※ ☆を付したものは、いずれも和声に多義性が高い。古典音楽では、和声機能に多義性が生じることを嫌い、例えば「III」の和音を使用することはなかったし、無調によって調的中心が曖昧にされることも好まなかった。
・あからさまな完全5度のヴォイシングが散見される。
 →印象派的きらびやかさ&リッチな音響

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作曲家のトイドラ → https://tomita-haruki.studio.site/


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