【気分変調症】気分変調症に気づくサイン4つ【精神科医が10分で説明】うつ|うつ状態|精神疾患

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0:00 (1)はじめに
0:25 (2)気づかれにくいうつ状態「気分変調症」
2:35 (3)気分変調症に気づくサイン4つ
2:43 ①ぱっとしない状態が続く
4:18 ②頭がうまく働かない
6:09 ③慢性的な体の不調
7:39 ④周りから暗くみられる
8:55 (4)まとめ

うつ病未満のうつ状態が続く「気分変調症」は、一見目立ちにくい一方で長期間続くため影響が強く、その発見が重要です。そのサインは一見目立ちにくいですが、うつ病と同様に、様々な形で現れることがあります。

「気分変調症に気づくサイン4つ」について、精神科医が10分で説明しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)

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↓↓内容の詳細は下記になります。

(1)はじめに

気分変調症は、軽めのうつ状態が長期間続く精神疾患です。一見、症状は軽めではありますが、期間が長いため生活への影響は決して小さくありません。その症状の特徴から、なかなか気づかれない、未治療のことも多いのが特徴でもあります。

(2)気づかれにくいうつ状態「気分変調症」

気分変調症は、うつ病未満のうつ症状が長期間続く精神疾患です。診断基準は半年以上とされますが、年単位で続くことも多いです。気づかれにくい面も多く、その期間の長さから影響は決して小さくありません。

気分変調症の主な症状は、うつ病を軽くしたものです。こころの症状として軽めの落ち込みや脳機能の不調が慢性的に続き、からだの症状として軽めの疲れやすさや自律神経症状が長期間続きます。行動の変化としては、暗い雰囲気やイライラしやすさが慢性的に現れます。

気分変調症の主な背景には、うつ病と似た脳の不調、生来の性格傾向、出来事の影響や自己否定の考えのくせなどがあります。症状が弱めかつ慢性的なため、気づかれないことも多く、未治療のまま長期間続くことがあります。

未治療が続くと、治療すれば改善する可能性があるにもかかわらず長期間の不調が続いてしまいます。また、性格と思われることで周りから低く見られ、不利益が生じることもあります。

診断を受けることで、適切な治療や対策を立てることができます。抗うつ薬が有効な場合は改善が見込まれ、自己否定や考えのくせがある場合は、成功体験を重ねる方向と目標を定めることができます。

(3)気分変調症に気づくサイン4つ

①ぱっとしない状態が続く

気分変調症では、落ち込みなどのうつ症状がより弱い形で長期間続きます。軽めの抑うつ気分が慢性的に続き、何か気分が浮かない、ぱっとしないと思うことが年単位で続きます。軽めの罪悪感や習慣的な自己否定も特徴です。

②頭がうまく働かない

うつ病で起こる集中力低下などの脳の不調が、より軽い形で慢性的に起こります。軽めの集中力低下、思考力や記憶力の低下、判断力の低下が続き、生活のやりづらさや判断ミスが慢性的に起こることがあります。また、軽めの意欲低下や活力低下、興味の減退も見られます。

③慢性的な体の不調

うつ病と同様に、気分変調症でも体の不調が現れます。軽めの不眠や食欲低下、疲れやすさや倦怠感が生じることがあります。また、軽めの自律神経症状として、頭痛、腹痛、めまいなどが弱めかつ長めに出現することがあります。

④周りから暗くみられる

気分変調症の比較的軽めの症状が長期間持続することで、周囲からうつ病のような疾患ではなく、暗いなどの性格のように判断されることがあります。その結果、陰気などの悪いイメージがつき、評価や対人面に悪影響が出ることがあります。

(4)まとめ

気分変調症は、うつ病未満のうつ症状が年単位で長く続く精神疾患です。気づくための主なサインは、「ぱっとしない状態が続く」「頭がうまく働かない」「慢性的な体の不調」「周りから暗く見られる」の4つです。一見症状は軽いですが、長期間続き様々な影響があるため、意識的に対策をとっても改善しない場合は受診を検討することも重要です。


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【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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